北杜市を車なしで観光する方法|電車・バスで行ける現実的なルートガイド
公開日:2026.04.30
山梨県北杜市への旅行を計画するとき、「車がないと観光は難しいのでは?」という不安を感じる方は多いはずです。八ヶ岳や南アルプスを望む高原の自然、清里高原のリゾート感、小淵沢エリアの洗練されたカフェやレストラン——北杜市には四季折々の魅力的なスポットが各地に点在しますが、それゆえに「車なしでは動けない」という印象を持たれがちです。
結論から言えば、北杜市は非常に広大なエリアのため、車があると格段に移動しやすいのは事実です。しかし、JR清里駅や小淵沢駅を起点にバスやシャトル、タクシーを組み合わせれば、車なしでも楽しめるルートは確実に存在します。移動に使えるバスの種類を正しく把握することが、旅の成否を左右する重要なポイントです。
この記事では、新宿からのアクセスを含む電車での移動と、清里駅・小淵沢駅を起点とした市内のバス事情を整理したうえで、清里・小淵沢の各エリアで車なしでも行けるスポットをご紹介します。移動の見通しが立てば、旅の計画はぐっと進みやすくなるはずです。

目次
北杜市の移動の現実|車なし観光の前に知っておくこと
北杜市への旅を計画するとき、「車がないと移動が難しいのでは」と不安を感じる方は少なくないでしょう。実際、北杜市は八ヶ岳南麓から南アルプスにまたがる広大なエリアで、観光スポットが各地に分散しているため、車があると格段に移動しやすい地域です。
一方で、電車とバスを組み合わせることで楽しめるエリアも存在します。ここでは、山梨県北杜市の移動の現状をお伝えしたうえで、公共交通を活用した旅の可能性も整理していきます。まず移動の現実をしっかり把握することが、充実した旅の計画を立てるための第一歩となるでしょう。
北杜市が広域移動に車を必要とする理由
北杜市は、八ヶ岳南麓から南アルプスにまたがる総面積602.48平方キロメートルの広大な市です。
清里高原・小淵沢・白州・須玉など、観光スポットが市内各エリアに広く点在しており、それぞれの拠点間の距離が相当あります。
標高400mから1,400mにおよぶ山間部の地形のため、複数のエリアに施設が点在しており、北杜市民バスは運行されているものの利便性は限定的です。エリアをまたぐ広域移動には車が実質的に必須となっているのが現状です。この現実を正しく把握したうえで旅のプランを組み立てることが、北杜市観光をスムーズに楽しむための大切な第一歩となります。
電車で行ける主要拠点は清里駅と小淵沢駅の2つ
車なしで北杜市を観光する場合、東京・新宿駅からのJR電車でアクセスするのが基本となります。清里駅は清里高原エリアへの玄関口、小淵沢駅は小淵沢エリアの拠点として機能しており、この2つの駅が車なし観光のスタート地点です。各路線の運行本数や乗り換えの詳細については、次の章「北杜市内で使えるJR路線を整理する」で詳しく解説しています。
徒歩だけでは動きにくい|タクシーを使う場面とは
清里駅・小淵沢駅のいずれも、駅前や徒歩圏にもいくつかの観光スポットはありますが、人気の観光スポットの中には駅から数キロ離れた場所に位置するところも少なくありません。
バスが運休期間中であったり、路線が整備されていないスポットへは、タクシーを活用することが現実的な移動手段となります。
清里・小淵沢エリアにはタクシー会社が複数営業しており、繁忙期には混みあうこともあるため、事前に電話で確認・予約しておくと安心でしょう。「バスがないから諦める」のではなく、タクシーも旅のプランに組み込んでおくことで、選択肢を広げることができます。

北杜市内で使えるJR路線を整理する
北杜市への電車観光では、JR中央線とJR小海線の2路線を乗り継ぐ形が基本となります。新宿から中央線の特急あずさで小淵沢駅まで移動し、そこから小海線に乗り換えて清里方面へ向かうのが一般的なルートです。ここでは、それぞれの路線の特徴と市内の停車駅を整理します。運行本数や乗り換えの仕組みを事前に把握しておくことで、現地到着後の移動をスムーズに進めることができるでしょう。
JR中央線|小淵沢駅へのアクセスと市内の停車駅
北杜市への電車アクセスの起点となるのがJR中央線です。新宿駅から特急あずさを利用すると約2時間で小淵沢駅に到着でき、停車本数は上り・下りともに1日に10便以上ありますが、季節や曜日によって変動します。最新の時刻表はJR東日本公式サイトでご確認ください。
市内のJR中央線停車駅は、日野春駅・長坂駅・小淵沢駅の3駅です。小淵沢駅はJR小海線との乗り換え駅でもあり、清里方面へ向かう際の分岐点として重要な役割を担っています。
旅行前に時刻表を確認しておくと、現地での移動がより計画的に進められます。

JR小海線|清里駅まで約30分のローカル列車
JR小海線は小淵沢駅を起点に清里・野辺山方面へと走るローカル線で、「八ヶ岳高原線」の愛称でも知られています。
小淵沢駅から清里駅までの所要時間は30分程度で、途中に甲斐小泉駅、甲斐大泉駅があります。車窓からは八ヶ岳南麓の高原風景を楽しめるのも、この路線ならではの魅力です。
ただし、1時間あたりの運行本数は少ないため、乗り遅れると次の列車まで相当の待ち時間が生じることがあります。旅行前に必ずJR東日本公式サイトで最新の時刻表を確認しておきましょう。

小海線を使ったエリア間移動の注意点
小海線を使えば清里駅と小淵沢駅の間をエリア間移動に活用できますが、いくつか注意すべき点があります。
まず、甲斐小泉駅・甲斐大泉駅など各駅の周辺は徒歩圏が限られており、駅から主要な観光スポットまでそのまま歩いて行くことは難しい場合が多いのが実情です。小海線での移動はあくまで清里・小淵沢エリアへの「拠点間の移動」として位置づけ、各駅に到着してからはバスやタクシーと組み合わせることが前提となります。
次の章から、清里駅・小淵沢駅を起点としたバスやタクシーの具体的な使い方をご紹介します。
北杜市で使えるバスを種類別に整理する
北杜市内を旅する際、どのバスが観光に使えるかを事前に把握しておくことは、スムーズな旅の計画に欠かせないポイントです。ここでは、市内で現在運行されているバスを4種類に整理し、観光客が実際に利用できるものとそうでないものをお伝えします。種類によっては事前登録が必要だったり、土日祝に運休となる路線があったりと、観光客には使いにくいものも含まれています。この章でバスの全体像を把握しておくことで、現地での移動の見通しが格段に立てやすくなります。旅行前にぜひ確認しておきましょう。
北杜市内のバスは大きく4種類ある
北杜市内で運行されているバスは、性格の異なる4種類に整理できます。旅行前にそれぞれの特徴を把握しておくことで、使えるバスとそうでないバスを判断できるようになります。
- 清里ピクニックバス:NPO法人清里観光振興会が運行する季節限定周遊バス(4月下旬〜11月中旬)
- 北杜市民バス幹線:市内の各エリアをまたぐ広域移動を担う生活路線バス
- 北杜市民バス支線:各生活圏エリア内の細かな移動を担うバスで、路線バス型(明野・須玉おでかけバス/平日のみ運行)とデマンド型(高根・長坂・大泉、小淵沢、明野、白州・武川の各エリア向け予約型)の2種類がある
- 施設シャトルバス:観光施設を結ぶバス
なお、市外路線として山梨交通の「韮崎・増富温泉郷線」および「浅尾・仁田平線」も北杜市内に乗り入れており、それぞれ増富温泉郷方面と明野エリア方面へのアクセスに利用できます(一部便は土曜・休日運休など運行日が限定されます)。詳細は山梨交通の公式サイトで最新の時刻表と運行情報を確認してください。
それぞれ利用条件が大きく異なるため、次のセクションで詳しく確認しておきましょう。
北杜市民バスと支線は利用条件の確認が必要
北杜市民バス幹線は観光客も乗車できますが、通学・通勤便は平日のみ、通院・買い物便も土日祝は一部のみの運行です。土日祝は便数が限られるため、利用する場合は事前に時刻表を確認しておきましょう。
支線は各生活圏エリア内の細かな移動を担うバスで、路線バス型(明野・須玉おでかけバス)とデマンド型の2種類があります。いずれも平日のみ運行または事前登録・予約が必要なため、週末の観光利用には向いていません。
平日であれば幹線バスや路線バス型支線とあわせて活用できますが、週末旅行の場合は、次に紹介する3つのバスを軸にプランを組み立てましょう。
週末観光で使える3つのバスを整理する
週末観光で活用できるバスは以下の3種類です。
①清里エリアを周遊する清里ピクニックバス(4月下旬〜11月中旬の季節運行)
②リゾナーレ八ヶ岳・サントリー白州蒸溜所などへの施設無料シャトルバス
③北杜市民バス幹線(土日祝は便数が限られるため事前確認が必要)
各バスは運行期間や出発地点がそれぞれ異なります。清里ピクニックバスは清里駅を起点に季節限定で周遊し、シャトルバスは小淵沢駅から各施設へ直接アクセスできます。幹線バスは利用する路線や時間帯によって使える便が変わるため、訪れるエリアや旅のスタイルに合わせて事前に確認しておきましょう。

清里駅を起点に車なしで行けるスポット
清里駅を起点に観光を計画するなら、清里ピクニックバスの運行ルートを把握することが旅の第一歩となります。ここでは清里駅から車なしで行けるスポットを、南部・北部・大泉の3つのルートに分けて整理します。2026年度の運行期間は4月25日から11月16日まで。1日周遊券・2日周遊券を利用すると同日内は何度でも乗り降りができるため、複数スポットを効率的に巡るのに役立ちます。
なお、清里ピクニックバスは毎日運行ではありません。7・8月はほぼ毎日運行されますが、5・6月は平日の運休が多く週末中心の運行となり、9〜11月も平日は運休日が多くなります。また1台のみ運行する「1台運行日」と2台運行する「2台運行日」でルートと時刻表が異なります。各ルートの本数も多くないため、旅行前に必ず公式サイトの運行カレンダーで運行日・台数・時刻を確認しておきましょう。
清里ピクニックバス南部周遊ルートで行けるスポット
南部周遊ルートは清里駅を起点に、清里高原の南側エリアを巡るコースです。
清里のランドマーク的存在「萌木の村」へはこのルートからアクセスでき、敷地内には萌木の村ROCK(牛肉をたっぷり使ったビーフカレーが看板メニューのレストラン)やオルゴール博物館「ホール・オブ・ホールズ」が集まっています。萌木の村は清里駅から徒歩約10分のため、バスを使わずに歩いて訪れることもできます。
このほか、清里丘の公園・清里天然温泉天女の湯や牧場通り北などにも停車します。各スポットの詳細は個別ページでご確認ください。
清里ピクニックバス北部周遊ルートで行けるスポット
北部周遊ルートは、高原散策の定番スポットが集まる清里駅の北側エリアを巡るコースです。
「清里の森」「美し森」などに停車し、サンメドウズ清里(清里テラスへはリフト利用)や清里高原ホテルにもアクセスできます。美し森はバス停から徒歩圏内に遊歩道の入口があり、四季折々の高原景観を楽しめる散策エリアです。
なお、清泉寮の無料送迎バスは宿泊者専用のため、日帰りで訪れる場合は清里ピクニックバスをご利用ください。季節ごとに運行ルートが変わる場合があるため、事前確認をおすすめします。

清里ピクニックバス大泉周遊ルートで行けるスポット
大泉周遊ルートは、東沢大橋を通って大泉方面まで足を延ばすルートで、3ルートの中で最も広範囲をカバーします。
清泉寮・東沢大橋・県営八ヶ岳牧場・まきば公園・八ヶ岳倶楽部・パノラマの湯(大泉駅入口)・吐竜の滝入口などに停車します。吐竜の滝はバス停から徒歩約25分で、岩肌を縫うように流れ落ちる風景が知られる自然スポットです。広範囲を巡れる大泉周遊ルートは、1日かけてじっくり清里を楽しみたい方に特におすすめです。出発前に時刻表を確認して、無理のないプランを立てておきましょう。清里エリアのさらに詳しい観光情報は「北杜市清里で絶景と癒しを満喫!魅力溢れる高原リゾートガイド」もあわせてご覧ください。
小淵沢駅を起点に車なしで行けるスポット
小淵沢エリアの車なし観光は、清里エリアとは異なる独自の交通事情の中で成り立っています。ここでは小淵沢駅を起点に、実際に利用できる無料シャトルバス・幹線バス・タクシーを使って訪問できるスポットを整理します。清里ピクニックバスのような周遊バスはなく、施設ごとのシャトルバスや幹線バス、タクシーを使い分けるスタイルになるため、事前の移動計画が特に重要です。「交通が不便だから行けない」と諦める前に、使える手段を一通り確認しておきましょう。
無料シャトルバスで行けるリゾナーレ八ヶ岳
小淵沢駅からリゾナーレ八ヶ岳へは、1時間あたり1〜2本の無料シャトルバスが運行されており、所要時間は約5分です。
宿泊者以外でも日帰りで訪れることができ、石畳の「ピーマン通り」に沿ってショップやレストランが並ぶリゾートエリアを自由に散策できます。地元食材を使ったグルメや八ヶ岳の雄大な景色を楽しめる空間が広がっており、アクティビティも充実しています。
シャトルバスは季節によって運行時刻が変わる場合があるため、乗車前にリゾナーレ八ヶ岳の公式サイトで最新情報を確認しておくと安心です。
タクシーで行けるスポットと観光プラン
小淵沢エリアには、バス路線が通っていないためタクシーが必要なスポットが複数あります。
代表的なのが「中村キース・ヘリング美術館」で、小淵沢駅からタクシーで約8分、絵本専門図書館「えほん村」も約10分の位置にあります。道の駅こぶちさわ(スパティオ小淵沢)は北杜市民バス幹線北線でも小淵沢駅から直接アクセスでき、タクシーなら約5分です。地元の野菜や食品のショップ・天然温泉「延命の湯」・レストランなどが集まる立ち寄りスポットとして知られています。
具体的なタクシー料金は乗車距離や会社によって異なるため、大泉タクシーや小淵沢タクシーなど地元のタクシー会社に事前に問い合わせておくと安心です。須玉三共タクシーや小淵沢タクシー、大泉タクシーは観光向けの貸切や時間料金プランにも対応しており、バスでは行きにくいスポットを複数まわりたい場合は貸切タクシーの活用も選択肢に入れてみましょう。

まとめ
最後までお読みいただきありがとうございます。「車がないと北杜市の観光は難しい」という先入観を持つ方に向けて、交通事情をお伝えしながら、公共交通で楽しめるルートをご案内してきました。旅の計画に役立てていただけるよう、この記事の重要なポイントをあらためて確認しておきましょう。
- 北杜市は広大な市域のため、エリアをまたぐ広域移動には車が前提となる
- 車なし観光の起点はJR清里駅とJR小淵沢駅で、新宿から約2時間でアクセスできる
- 市内はJR中央線とJR小海線の2路線で移動でき、小淵沢駅で乗り換えて清里駅まで約30分
- 週末観光で使えるバスは清里ピクニックバス・施設の無料シャトルバス・北杜市民バス幹線の3種類(幹線バスは土日祝は便数が限られるため事前確認が必要)
- 清里ピクニックバスは、例年4月下旬~11月中旬(2026年は4月25日〜11月16日)の季節運行で、清里の主要スポットをカバーする
- バスが通じないスポットへはタクシーが現実的な移動手段となる
移動手段を正しく把握することが、北杜市観光を充実させるための出発点となります。清里ピクニックバスの運行期間や各施設のシャトルバスの時刻は変動することがあるため、旅行前に各公式サイトで最新情報をご確認ください。「車がないから諦める」のではなく、使える手段を活かして北杜市の四季折々の高原の魅力をぜひ満喫してください。この記事が北杜市への旅の第一歩となれば幸いです。
北杜市の観光をさらに計画したい方は、あわせてこちらもご覧ください。











